神経系の講義資料

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小児PTのメモ

小児、神経、理学療法に関するノート

脳性麻痺児の痙性に対する徒手的評価と電動式評価の違い

Lizeth H Sloot, Lynn Bar-On, Marjolein M van der Krogt, Erwin Aertbeliën, Annemieke I Buizer, Kaat Desloovere, Jaap Harlaar

Motorized versus manual instrumented spasticity assessment in children with cerebral palsy

Dev Med Child Neurol, 2017,59,145-151

 

 対象は10名の脳性麻痺児(男児3名、女児7名、平均年齢11歳±3、6~14歳、GMFCS1~3).機器のでの評価は電動式フットプレートで足関節を100°/秒の速度で可動した.徒手的な評価では足の装置を使用して同じくらいの速度で可動した.関節角度、最大速度、加速度、仕事量、下腿三頭筋、前脛骨筋の筋電図を測定して、他動的なストレッチ時の徒手的評価と電動式評価を比較した.それぞれの足関節の動きを脳性麻痺児の歩行時と比較した.

 強制的な可動の分析結果はその方法によって異なっていた.機器による可動では最大加速度まで到達していた.同じ最大速度でも、下腿三頭筋は機器での測定時がより活動的で、両評価間での筋電図の波形出現開始は一致していなかった(44~72%、k<0).徒手的評価の速度分析は歩行に相応していた.

 加速度の違いが筋の反応の違いの原因であったことが考えられる.伸張反射の速度依存よりも加速度に表れていた.今後の評価機器は、歩行のような動作を再現した動作解析を標準装備するべきである. 

 徒手的な評価の際にはfreedom hand-held force transducer (ATI mini45) を足部の装具に装着した.筋電図の計測にはcometa wirezerを使用した.歩行のデータは14名の脳性麻痺児を対象として動作分析装置を使用して取られた.

 

What this paper adds

同じ速度で計測しても、異なる足関節痙性の評価方法は異種の筋の反応を惹起する.

加速の違いは異なる筋の反応の原因となっているかもしれない.

徒手的な評価は機械的な評価より歩行中の足関節の各速度に適合している.

 

Fig1: 姿勢反射を制限するために股関節屈曲70度の座位でリラックスした姿勢を保持させた.わずかな拘縮があるため膝関節20度屈曲位とした.内側腓腹筋とヒラメ筋を同時に測定.リラックスした座位で、斜めになった背もたれにもたれて計測した.徒手的な評価のために下肢をスタンドの上に固定した.

 

Fig2:足関節可動の速度と加速度について評価時と歩行時を比較した.脳性麻痺患者の代表募集団に基づいて

可動域の機能としての速度と加速度は遊脚期と立脚期で分析された.これらの歩行分析の結果は、ストレッチされた内側腓腹筋とヒラメ筋の機械的または徒手的な評価結果と比較された.ラインは平均値、影の部分が標準偏差、矢印が運動方向を示している.最大値の記載はしていない.また歩行時と評価時では可動域の差があるかもしれないが、比率(0~100%)で標準化した.

 

Table2 機械vs徒手の結果比較